NAPA Release 2022.2
2022年のNAPAリリース第2弾が公開されました!
ソフトウェアのすべての更新内容は、NAPAnetで公開しております「NAPA Release Notes 2022.2」で、インストールパッケージと合わせてご確認いただけます。
NAPAのバージョンアップを行うNAPA Release 2022.2では、ジオメトリと構造のモデリング、およびより効率的なアプリケーション機能に焦点が 当てられています。そのハイライトをいくつか紹介します。
- NAPA Designerの積付計算機能を、お客様からのフィードバックに基づき、一部改良しました。船型などのモデル変更に追従したハイドロ計算が利用可能となりました。
- IMOポーラーコードの損傷時復原性評価への対応が追加されました。
- NAPA DesignerのNAPA Steelの詳細構造モデリングツールが改良されました。
- 有限要素メッシュの作成が高速化され、FEMプロセス全体が強化されました。
ハイドロ計算と復原性計算
NAPA Designerでリアルタイムのハイドロ計算結果が利用可能
NAPA Designerの3Dモデリング環境は、船型やジオメトリのモデリング機能を向上させるために、ハイドロ計算結果を直接フィードバックするように改良されました。この新しいツールは、船体表面など、選択された幾何学的オブジェクトのハイドロ計算結果をリアルタイムで提供します。
NAPA Designerの積付計算機能を改善
前回のNAPA Release 2022.1では、NAPA Designerで積付条件を作成・編集するための新しいツールセットを公開しました。今回、使いやすさと機能性がさらに向上し、新機能として新しいLightweight定義ツール、復原性に関する開口の視覚化、積付条件の概要表示などがあります。詳しくは動画をご覧ください。
IMOポーラーコードのサポートを追加
全ての極地氷海船は、IMOポーラーコードに基づき、氷の衝撃による船体貫通による浸水に耐える必要があります。規則適合性解析は、SOLAS II-1 規則 7-2 に基づいて行われます。NAPA 2022.2のPROB Managerアプリケーションは、損傷ケースの自動生成を含むIMO Polar Code の損傷時復原性評価をサポートするようになりました。
構造設計
より簡単で効率的、そしてもっと正確なモデリング
NAPA Steel は、より効率的な構造設計プロセスや詳細なニーズに対応するため、機能を更新しました。
構造モデリングがより簡単に、より効率的に、より正確に行えるようになりました。NAPA Designerでは、幾何形状作成の新機能が追加され、例えば、曲線や曲面の回転機能により軸回転モデリングに対応しました。この新機能は、特に浮体式風力発電機などの海洋構造物の形状および構造モデリングに有用です。傾斜Workplaneは、オブジェクトのより具体的な形状を定義する際に必要不可欠な機能ですが、任意の斜めの平面オブジェクトを元に容易に作成することができるようになりました。
その他、プロファイルマクロエディタ、スティフナー交差時の優先順位処理の改善、あらゆるオブジェクトのコピーと移動機能の微調整など、実用的な新機能を搭載しています。
有限要素メッシングの高速化
有限要素メッシング(FEM)機能は、これまで以上に高速化され、メッシングプロセス全体の時間が短縮されました。メッシュチェック機能が改良され、例えば、フリーエッジやトポロジー領域の欠落箇所をハイライトすることで、分断された節点や要素をより適切に検出できるようになりました。また、トポロジカルエリアの再メッシングも以前より簡単に行えるようになり、自動生成されたメッシュの調整が容易になりました。
NAPA Release 2022.2の新しいFEM開発には、より良いメッシュのための優先順位処理の改善、クイックセレクトツールのFEM関係への拡張、3Dグラフィックスからの要素選択機能の拡張、FEMトレースのコピーツール、荷重定義ツールの改良も含まれています。
設計の初期段階におけるFEMの有用性について、以下の記事も合わせてご一読ください。
NAPAウェビナー録画 – NAPA FEMでより良い設計をより早く実現する
新しいインターフェースと更新後のインターフェース
NAPA と異なる交換ファイル形式や他のソフトウェアとの連携を改善し、効率的な設計作業をサポートします。中間ファイルフォーマットOCXのインターフェースを改善し、ピラーなどの様々な構造要素をより広範囲にサポートするとともに、いくつかの品質も向上しており、従来のファイルフォーマットのインターフェースも改善されました。DXFインポート機能の精度向上とIGESインポート制御も改良されています。
また、NAPA Designerと船級協会の規則計算ソフトとの連携も進めています。
- これまでNAPA Designerは、規則計算のためにABS Eagle UDMのエクスポートをサポートしていましたが、NAPA Designerは、ABS Eagle UDM(Unified Data Model)から結果を戻す機能を追加しました。
- NAPA Designerを使用することで、構造モデルを規則計算用のCCS SSDに断面図の形でエクスポートすることが可能です。
- KR SeaTrust-HullScanの規定部のローカルルール計算結果をエクスポートし、NAPA Designerで読み込んで、NAPA Steel構造モデルの特性と比較することができます。また、NAPA Steelの構造モデルとの差異がある場合は、NAPA Steelのモデルを自動的に更新することができます。
NAPAからの年末のご挨拶も是非ご覧ください!