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NAPA、ClassNKと1500隻への試験的導入の成功後、FuelEU compliance toolをリリース

FuelEUモジュールは、船舶から陸上、検証機関までのデータ管理と報告を合理化し、排出削減への積極的なアプローチを可能にするコンプライアンス・プラットフォームを船主や運航者に提供します。 ヘルシンキ・フィンランド: 2024年8月28日-世界的な海運業界向けソフトウェア・データサービスプロバイダーであるNAPA Ltd. (以下「NAPA」)は、FuelEUモジュールのリリースを発表しました。この新機能は、リアルタイムで予想される罰則を評価し、自社船の様々なコンプライアンス・シナリオをシュミレートすることにより、船主や管理者がEUで施行予定であるFuelEU Maritime規則を遵守できるように設計されています。 FuelEUモジュールにより、船主やオペレーターが新しい規制が自分たちのオペレーションに与えるを理解するのに役立つことが実証されました。このツールは、一般財団法人日本海事協会(以下「ClassNK」)のZETAプラットフォームを通じて約1,500隻の船舶に適用されており、組織は積極的に二酸化炭素排出量を削減し、規制要件を満たすことができます。 NAPA FuelEUモジュールは、翌年からのCO2排出量の蓄積、預入、借入などの色々な解決策を評価するため、EU MRVとnoon reportデータ、およびNAPAの一連の船舶性能分析とシミュレーション・ツールを使用して、さまざまなコンプライアンス・シナリオをシミュレーションし、予想されるペナルティをリアルタイムでチェックするのに役立ちます。これは、船隊の燃料炭素強度にプラスの影響を与え、コンプライアンスを確保するために、船主やオペレーターが運航上の変更を決定するのに役立つ新たなをもたらします。 また、NAPAのFuelEUモジュールは、あらゆる海運セグメントにおいて、船舶から陸上、検証機関までのデータ収集・管理を合理化し、義務報告を容易にします。FuelEU Maritime規制は2025年1月1日から施行され、EUまたは欧州経済地域(EEA)で取引される5,000GT以上の船舶に適用されます。再生可能燃料や低炭素燃料の利用を促進するため、船舶が航行中に使用するエネルギーの温室効果ガス排出量(GHG)原単位についての要件も設けられる予定です。 FuelEUモジュールはNAPAが開発し、規制と報告要件に関する見識はClassNKが提供しました。次の段階として、NAPAは追加機能を開発する予定であり、これには罰則・コスト・排出量の観点から、過去及び将来の航海における燃料変更の影響をシュミレーションすることも含まれます。 NAPA Shipping Solutions, Product Manager, Ossi Mettäläは次のように述べています:「このモジュールの開発は、まさにコラボレーションの力を証明するものです。ClassNKの規制に関する専門知識に加え、私たちの先進的なデジタル機能とデータインサイトが融合することで、顧客を海運のエネルギー転換期を切り拓く最前線に据えることができます」 ClassNK グリーントランスフォーメーションセンター長 内藤 勝也氏は次のように加えます:「 NAPAのデジタル技術と海事に関する専門知識は、私たちのビジョンを実現するために不可欠なものです。私たちは規制とコンプライアンスのギャップを縮めたいと考えており、データ管理、報告、オペレーションの最適化を簡略化するこの新しいツールによって、排出削減行動の驚くべき可能性を見出しています。」   編集者の方々へ NAPAについて NAPA は、世界の海運業界向けにソフトウェアとデジタルサービスを提供するリーディングカンパニーであり、データサイエンスを活用することで、より安全で持続可能な、将来を見据えた海運業を実現しています。 船舶設計のためのスマート・ソリューションを提供するため1989年に設立されたNAPAは、現在では造船における世界的な業界標準となっており、新造船の90%以上がNAPAの顧客によって建造されています。今日、同社の専門知識は、造船所から海上での運航の安全性と効率性までと、船舶のライフサイクル全体に及んでいます。3,000隻以上の船が、海上での安全に対する積極的なアプローチや、クラウドベースのパフォーマンス・モニタリングによる新たな業務効率を引き出す見通しの提供、航海中排出される温室効果ガスを削減する航路最適化ソリューションを可能にするデジタル船舶安定システムを含む、NAPAの安全性と効率性の高いソリューションで世界中を航行しています。 フィンランドに本社を置くNAPAは、船舶工学、船舶の運用、デジタルサービスの専門知識を兼ね備えた200名のエキスパートを擁しています。日本をはじめ、韓国、中国、シンガポール、米国、ドイツ、ギリシャ、ルーマニア、インドで事業を展開し、グローバルに活動しています。 詳しくはhttps://www.napa.fi/ja/をご参照ください。 ClassNKについて ⼀般財団法⼈⽇本海事協会(ClassNK)は、1899 年に設⽴された船級協会で、第三者認証を通じて安全と環境保全に貢献することを使命とする。独⾃規則及び約100 か国の旗国政府を代⾏しての国際条約に基づく船舶・海洋構造物の検査・証明、ISO等に基づくマネジメントシステム認証など、多様な技術サービスを展開。ClassNKは、「ClassNK Digital Grand Design 2030」のコンセプトに基づき、デジタル時代における船舶の安全性評価のあり方を探るプロジェクトに参画しています。 詳しくはhttps://www.classnk.com ご参照ください。   本件に関するお問い合わせ先:                

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EU ETSの既知と未知を航海する

あと100日足らずで、欧州発着または欧州域内を航行する商船にとって大きな変化が起こります。EU域内排出量取引制度(EU ETS)の海運への拡大により、海運業界は初めて温室効果ガス排出量の支払いを義務付けられることになります。この新時代に参入することは容易なことではありませんが、適切なデータがあれば、海運は先手を打つことができます。  

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船舶運航性能向上のための5つの行動

世界海洋フォーラムにおける最新の運航性能に関する目標宣言では、NAPAも署名者となり、海運業界が今すぐ行動を実施することで温室効果ガス(GHG)排出の実質的削減に向けた5つの主要な分野を明確に示しています。これは、私たちが考えを変え、すでに利用可能なテクノロジーを最大限に活用することで、脱炭素化において進展の多くが低リスクで高リターンと高インパクトで実現可能であることを強く示唆するものです。 この目標宣言の署名者たちから送られる最も強力なシグナルの一つは、海運の脱炭素化に対する即時行動の必要性であり、それはまさに手の届く範囲にあるということです。業界の規制当局、投資家、エンドユーザー、そして一般の社会も含め、すべてがこの十年に温室効果ガスの排出を大幅に削減することを求めています。重要な点は、削減のための解決策は「既に存在している」ということです。運航効率を最適化することで、年間の燃料コストを20%削減し、年間のCO2排出を200百万トン以上削減できる可能性があると、世界海洋フォーラム(GMF)が発表した一連の内部書簡で報告しています。 つまり、GHG排出量を削減することは、海運業界のみがすべきことではなく、船舶のビジネス上でも実行が可能でもあるということです。したがって効率性確保に向けた投資は当然の選択です。 しかし、まずどこから始めるべきか?という疑問が立ちはだかります。しかし、新たに出された目標宣言では、業界が今、運航性能を急速に向上させてGHG排出を削減するための5つの具体的焦点となる領域を示しています。今回の宣言に署名した30名は、これらの領域で一丸となって行動に移すことに合意しています。 ただ注視すべきことは、これらの行動の大部分は、新エンジンや代替燃料への高額な資本投資や複雑な規制変更などの努力が不要な、手間のかからないものだということです。GMFが示唆する行動とは、協力、より可視化されたリーダーシップの確立、そして新たな意識改革の必要性にスポットライトを当てています。また成功に向けて、新たな解決策、契約上の枠組み形成、そして働き方などを共同で受け入れる必要があります。 実際にどのように可視化するべきでしょうか?最新の運航性能に関する宣言で明らかにされた5つの行動の機会を、実際の例と共に詳しく見てみましょう。 1. データ収集と透明性 これらの宣言では、船舶と航海を最適化するためにデータをより多く活用し、革新的な技術の普及を支援するために必要とされる「透明性と信頼性」の確保を求めています。 具体的な例としては、Norsepowerと住友重機工業との最近の共同研究があります。この研究では、風力推進システムとNAPA Voyage Optimizationの相乗効果で、最大でGHG排出を28%削減出来るだけでなく、これらのソリューションへの投資ビジネスの機会を強化できることが明確になりました。 同じく、船上データの収集、統合、および分析を向上させる巨大な潜在能力がある別の分野があります。これにより、企業は燃料最適化の枠を超えて、日常業務とエネルギー使用の最適化へ向けて包括的に取り組み、業務を効率化することができます。NAPA Logbookを導入することで、規制の遵守とESG報告に向け、実際に船長が検証を行った信頼性できるデータソースを提供し、同時にGHG排出から廃棄物管理や海上安全などのあらゆる側面の最適化に、新たに取り組むことができるのです。(詳しくはこちらの英文記事をご覧ください。) 2. 契約変更 署名者たちは、「sail fast, then wait(速く航走し、沖待ちする)」の防止に取り組み、排出を指数関数的に増加させる「分割的インセンティブ」の問題に対処するための傭船契約をより近代化させようとしています。宣言は、運航性能における体系的な改善による利益を全てのステークホルダー、つまり船主、傭船者、また荷主、貨物受入業者が皆で共有できるように契約を再検討する重要な道筋となることを強調しています。 より顕著な例としては、NAPAがコーディネートするBlue Visbyソリューションがあります。このソリューションにより、革新的な契約上の枠組形成と最新のデジタル技術を組み合わせ、同じ港に向かう船団の到着を最適化し、(これまでに蓄積された)15万回の航海データを使用して、海運全体のCO2排出を約15%削減できると推定されています。NAPAの主要な優先課題は、この新しい枠組形成を実現するための技術プラットフォーム開発を支援し続けることなのです。 3. パイロットプロジェクト 宣言は、運航効率の施策の実用的な影響について業界が学ぶのを助けるパイロットプロジェクトの重要性を強調しています。パイロットプロジェクトは最善の方法を特定する機会であり、克服すべき障害も明らかにできるため、これらの実務的な知識は広く共有されるべきです。 業界全体では、バッテリー、風力推進、炭素捕捉システム、新しいエンジンや燃料など、さまざまな技術の実証が行われています。これらはかなり野心的な取り組みですが、決して飛躍的なものではないはずです。最新のデータ解析、デジタルツイン、モデリングツールを行える現代の業界の先駆けとなる取り組みにおいては、異なるオプションを仮想的にテストし、船舶の安全性、船舶性能、運航への影響をモデル化し、さらにパイロット運航による作業が始まる前に明確性と確実性を提供できます。 NAPAは、船舶の「デジタルツイン」を使用してこれを実現します。これは、船の設計に使用された3Dモデルで、その独自の構造と特性に関するデータを含んでいます。これにより、技術的実現可能性の側面、設計と復原性などを検証するだけでなく、燃料使用、航路選定、GHG排出などを含む運航への影響の完全な全体像を提供し、費用対効果のある方法で実行できます。   4. 港湾、ターミナル、バリューチェーン これは、サプライ・チェーン全体でより効率性を確保するために包括的なアプローチと協力が必要であることを強調しています。デジタル化、到着の順序付け、想定される到着と荷役完了通知の利用は、海上だけでなく船の旅の「最初と最後のマイル」での最適化を促進できます。 システム全体を最適化することは、船の燃料消費とGHG排出を減らす上で重要であり、最終的に供給チェーンをできるだけ効率的かつ環境に優しいものにすることができます。これは、脱炭素化の進展の基盤となるもう1つの分野です。 5. 文化とリーダーシップ これは、業務効率化のための行動において、大変重要な要素です。慣行と契約上の枠組みの変更を実施するためには、取締役会から船員まで、企業内のあらゆるレベルでの意識改革が必要です。宣言が強調するように、変革管理と教育は脱炭素化へ移行にとって必要不可欠です。実際に、海運業界における脱炭素化への取り組みの重要な促進要因は、包括的なトレーニングであり、技術だけでは不十分です。私たちは船員が新しいシステムを安全に操作するための正しい知識とスキルを持てるようにする必要があると考えます。NAPAは、海運業界向けの訓練機関と直接協力し、高度な技術開発に向け支援をしています。 例えば、私たちはRoyal Caribbean Group、CSMART、SIMWAVEと提携し、重要な安定性訓練をより身近で便利なものにしています。このトレーニングは、船上で講習とeラーニングコースで提供され、船員が今日の急速に進化する技術環境の中で必要な知識を得るための柔軟で便利な選択肢を提供します。 私たちは皆一緒です これらの行動分野はすべて、脱炭素化への道筋において海運業界でどれだけのことを達成できるかを示しており、海運業が自信を持って移行に乗り出すためのツールキットには多くの選択肢があることも示しています。しかし、その課題の多くは、創造的に思考し、既存の前提や枠組みを見直し、今ここでネット・ゼロを実際に事業として機能させるビジネスモデルを構築することです。 これはまた、持続可能性な航海における基本的な真理を思い起こさせるものでもあります。 業務効率化に関するGMF目標宣言の全文は、こちらをクリックしてください。

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NAPA、住友重機械マリンエンジニアリング、Norsepower社の共同研究 円筒帆と航海最適化システムの相乗効果により、約28%のCO2排出量削減効果を検証

NAPA、住友重機械マリンエンジニアリング、Norsepower社は共同研究を実施し、風力推進装置と航海最適化システムを組み合わせることで、約 28% の CO2 排出量削減効果があるということが分かりました。 2023 年 5 月 30 日 –    船舶の設計・運航支援システムの開発および船舶の運航データ分析の専門家であるNAPA、世界有数の造船所である住友重機械マリンエンジニアリング、および風力推進装置のグローバルプロバイダーである Norsepower社は、風力推進装置を搭載した船舶に対して、NAPAの航路最適化システムを適用した場合の、燃料とCO2排出量の削減効果検証に関する共同研究プロジェクトの結果を発表しました。 共同研究の第 1 段階(2022年 12⽉〜2023年 3⽉)では、風力推進装置を搭載したタンカーの北⼤⻄洋航路のシミュレーションにおいて、Norsepower社製の円筒帆 Norsepower Rotor SailTM と航路最適化システム NAPA Voyage Optimization の相乗効果で CO2 排出量を最⼤限抑制することができ、年間平均で約 28% の削減効果が期待できることを確認しました。そのうち NAPA Voyage Optimization 単独によるCO2排出削減効果は、約 12% となりました。 以下の航路図は、ニューヨークからアムステルダムまでの航路と風向風速を示しており、NAPA Voyage Optimization と Norsepower社の円筒帆を搭載した航海シミュレーションでは、英国以北を航行することで最⼤の燃費削減効果が得られました。   以下のローズチャートは、ニューヨークからアムステルダムまでの年間全 24 航海を通して比較した相対風向・風速の傾向を示しており、Norsepower社の円筒帆と NAPA Voyage Optimization を組み合わせたシミュレーションでは、CO2 削減効果がより見込める横風を受ける航路をなるべく選択することで、より⼤きな節約効果を得ていることがわかりました。   今回の共同研究では、NAPAの船舶性能モデリングおよび航海シミュレーション解析技術の知見を活用し、住友重機械マリンエンジニアリングの持つ船舶情報および  Norsepower社から提供された円筒帆の設計情報と2022年の年間海気象データを用いて、対象船の主要6航路における風力推進装置搭載船の環境性能評価を設計段階で行いました。その結果、Norsepower社製の円筒帆を搭載しNAPA Voyage […]

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NAPA、CIIシミュレーターツールの提供開始で、CIIに積極的なアプローチを呼びかけ

NAPAの新しいシミュレーションツールはCII値を予測し、潜在的な効率対策の影響をモデル化することで、チャーターパーティー関係者間の協働と温室効果ガス排出量削減を可能にします。 フィンランド、ヘルシンキ – 2023年3月21日: 世界的な海事ソフトウェアおよびデータサービスプロバイダーであるNAPAは、海運業界に対し、IMOの燃費実績の格付け制度(Carbon Intensity Indicator: CII)に積極的に取り組み、用船者と船主がコンプライアンスに向けて協力して温室効果ガス排出量を削減できるようにするデジタルプラットフォームを最大限に活用するよう促しています。 NAPAは米国スタンフォードで開催されたCMA Shippingにおいて、NAPA Fleet Intelligence プラットフォームの機能である CII Simulator を発表しました。この新しいツールは、船舶のデジタルツインを、過去および現在の航路および性能に関するデータとともに使用して、年度末や特定の用船期間後など、あらゆる航路または年間の任意の日付のCII評価を予測します。 NAPA CII Simulatorは、天候に左右される航路や減速航行など、さまざまなエネルギー効率対策や運航プロファイルが船舶のCII等級に与える影響をシミュレートできることが大きな特徴です。また、省エネ装置の設置や船体洗浄の効果もモデル化できるため、特定の船舶に対してどのような対策が最も効果的であるかをより明確にすることができます。 NAPA Shipping Solutions Executive Vice President, Pekka Pakkanenは、海運業界が協働してCIIの新しい枠組みを進める上で、このデジタルツールが重要な役割を果たすと主張しました。新しい規制は新しい働き方を求め、デジタルソリューションはすべての関係者を同じ方向に導くのに必要な客観的洞察を提供します。CIIを成功させるには、特に船主と用船者の間の協力が必要です。 この協働を実際に実現するには、船舶のCII値が年間を通じてどのように変化し、それに対して何ができるかについての相互理解を深めることができる共通のプラットフォームが必要です。そこで、当社のNAPA CII Simulatorを用いて信頼性の高い分析と予測を提供し、船舶の性能を向上させ、CII値を向上または維持するために可能な限り最適な運用上の意思決定を支援します。 NAPAが船主および用船者と共同で開発した新しいCII Simulatorは、傭船契約におけるCII条項の対応を支援する重要なツールとなります。このツールは、船舶の性能の背景にある原因について信頼性の高い分析を提供することで、係争を回避し、契約上の義務を確実に満たすのに役立ちます。NAPA CII Simulatorは、船主と用船者の双方から歓迎されており、プロジェクトの初期のパートナーはすでに積極的に活用しています。 NAPA Shipping Solutions Sales Manager, Ossi Mettäläは、この新開発について次のようにコメントしています。 この新しい機能は、CIIの遵守に向けた明確な道筋を示し、すべての船舶のパフォーマンスについて、必要な事実に基づいた情報を提供するものです。NAPA CII Simulatorは、船主と用船者の間で新たに発見されたCII対策の共有責任を認識し、関係者がより自信を持って持続可能性、商業、効率に焦点を当てた意思決定を行うことができる中立的なプラットフォームとして機能します。これにより、CIIの遵守だけでなく、より広範な脱炭素化に向けて、積極的かつ迅速なアプローチを取ることができます。 CIIはまだ始まったばかりですが、地球にとって本当に良い影響を与えるためには、海運業界がその働き方を大きく変えなければならないことは明らかです。NAPAでは、NAPA CII Simulatorの機能の提供開始により、業界が商業的に実行可能な意思決定を継続しながら排出量を削減できるよう支援しています。 *** NAPAについて 30年以上の歴史を持つ、船舶設計と運航のためのソフトウェアおよびデータサービスのリーディングプロバイダーであり、安全で持続可能、かつ将来性のある海運を可能にします。フィンランドに本社を置くNAPAは、造船工学、海運、デジタルサービスの専門知識を兼ね備えた200名のエキスパートを擁しています。NAPAは、日本、韓国、中国、シンガポール、米国、ドイツ、ギリシャ、ルーマニア、インドに拠点を置き、グローバルに事業を展開しています。 新造船の90%以上がNAPAの顧客によって建造されており、NAPAの船舶設計ソフトウェアは、造船における世界的な業界標準となっています。さらに、NAPAは客船の復原性管理と安全データサービスのマーケットリーダーであり、船舶の性能監視と航海の最適化のためのクラウドベースのソリューションは、海運の脱炭素化の旅をサポートしています。

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海運業界における脱炭素化とその対策は?

2023年、船舶からのCO2排出量を削減することを目的とした新しい海運規制(EEXI、CII、EU ETS、ETD、FuelEU Maritimeなど)が施行される予定です。我々はこれらの規制の理解とその対策に役立つようガイドブック(英語)を作成しました。 本ガイドブックでは、略語の意味、新しい規制の基本的な説明、そして規制を遵守するためのヒントを紹介しています。 詳細にご興味のある方は、下記フォームに必要事項ご記入・お申込いただければ簡単にご視聴いただけます。ぜひご活用下さい。 By submitting the form, I consent my information to be used according to NAPA’s privacy policy.

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NAPA、ClassNK、丸紅が航海最適化ソリューションを 活用した燃料消費量及びCO2排出量削減の共同研究を実施

NAPA Ltd.(以下、「NAPA」)、一般財団法人日本海事協会(以下、「ClassNK」)は、丸紅株式会社(以下、「丸紅」)と共に、航海最適化ソリューションを活用した燃料消費量及びCO2排出量削減の評価に関わる共同研究を実施します。 本共同研究では、NAPAが提供するFleet Intelligenceの船舶実海域性能モデルを利用した高精度の航海シミュレーション機能により、丸紅の船隊を対象として、EEXI規制対応の影響を燃料消費量、CO2排出量、輸送能力の観点から評価します。また、過去の航海データから船舶のCII格付けを算出、実船を用いた航海最適化の実証実験により、航海最適化アプローチによる改善効果を推定します。ClassNKは分析・検証に関わる知見を提供、丸紅は実証実験を行う船舶の提供、運用面の評価・助言を提供します。   本共同研究を通じ、航海最適化アプローチによる燃料消費量及びCO2排出量削減効果を検証することで、海運業界の脱炭素・低炭素への寄与を目指します。 以上     参考画像: NAPA Fleet Intelligenceの航海最適化のスクリーンショット   本件に関するお問い合わせ先:

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CIIへの対応:CIIとは何か、どうすればコンプライアンスを維持できるか

by Ossi Mettälä, Customer Success Manager, NAPA Shipping Solutions 2018年、国際海事機関(IMO)は、パリ協定後の気候変動対策への圧力の高まりを受けて、温室効果ガス(GHG)戦略を策定しました。IMOの初期戦略では、最も重要な目標レベルは船舶の炭素強度に関するもので、これを低下させなければなりません。この削減は、様々なエネルギー効率とCO2排出量削減の要求によって実現され、時間の経過とともに厳しくなっていきます。 2つ目の目標は、国際海運のCO2排出量を2008年の基準値と比較して、2030年までに40%、2050年までに70%削減することです。この目標を達成し、持続可能な未来を築くためには、誰もが協力して、ますます厳しくなる基準に適合した新しいソリューションを革新しなければなりません。 2021年7月に開催されたIMOの第76回海洋環境保護委員会(MEP76)では、既存船のエネルギー効率関連条約(EEXI)と燃費実績の格付け制度(Carbon Intensity Indicator:CII)という2つの新指標を2023年初頭に発効させることがメンバー間で合意されました。EEXIが船舶の装備や設計に関わるものであるのに対し、CIIは船舶の運航状況を示すものです。 世界で最もエネルギー効率の良いガソリン車を購入することを想像してみてください。確かに、あなたはEEXI準拠の条件に合っているでしょう。しかし、あなたがその車を非常に非効率的に運転したとします。ブレーキやアクセルを多用し、ギアシフトをギリギリまで残し、スピードを出し、駐車時にはエンジンをアイドリングさせ、タイヤを膨らませたとします。同じ「エネルギー効率の良い」車でも、使い方によってはCII評価が悪くなってしまいます。 CIIは、別の指標である年間効率化比率(Annual Efficiency Ratio:AER)に基づく運用指標であり、すべてのバラストおよび積載航海、停泊地、港湾滞在からのすべてのCO2排出量を、1年間の自重と航海距離で割ったものです(グラムDWTマイルあたりのCO2)。 CII評価は、1年間の船の運航に伴う炭素排出量を測定する「年間効率化比率(AER)」から導き出されます。 船主にとってのCIIとは? 2019年以降、船舶はIMOのデータ収集要件(IMO Data Collection System, IMO DCS)を満たすことが義務づけられており、燃料消費量、航行距離、航行時間など、AERを算出するために必要なデータを記録することになっています。IMOはこれらのデータを入手することで、業界の現状を把握しています。 このAERの結果に基づいて、船舶はAからEまでのCII評価に分類されます。最も環境に優しい船舶はA評価を受け、最も汚染の多い船舶はE評価を受けます。 最初の評価基準は、2019年を基準に設定され、時間の経過とともに厳しくなっていきます。2023年には削減率が5%に設定されます。このように基準が厳しくなっていく中で、実際には、例えば、あなたの船がBの評価を受けて2年間何も行動を起こさなかった場合、翌年にはCの評価を受ける可能性があるということになります。 CIIの各格付けレベルの基準値は、時間とともに厳しくなっています。例えば、バラ積み船の値です。 2023年以降、DまたはEの評価を受けた船は、その船主が遵守すべきことを十分に行っていないため気候変動対策を十分に行っていないとみなされることになります。唯一の直接的な影響は、これらの船主が船舶エネルギー効率管理計画(Ship Energy Efficiency Management Plan: SEEMP)を更新して、評価を改善する必要があることです。 しかし、IMOは、傭船者、港湾、保険会社、金融機関、水先案内人など、すべての海運関係者に対して、AまたはBランクの船舶にインセンティブを与えることを奨励しており、これがプレッシャーとなっています。CII以前から、関係者のコンソーシアムは、より環境に配慮した船舶の運航にインセンティブを与えることで、より環境に配慮した海運へと舵を切り始めています。(海上貨物用船契約やポセイドン原則などを通じて)。これにより、排出量の多い船主は、潜在的な顧客から「差別」されたり(海上貨物用船契約)、資金援助を受けられなかったり(ポセイドン原則)、さらには他のステークホルダーを通じてさらにコストのかかる結果が現れたりと、厳しい状況に置かれています。 では、CIIに準拠するためにはどうすればよいのでしょうか。 結論から言うと、船の年間航行距離あたりの排出量を削減する行動は、船の格付けを向上させるということになりますが、これには技術的な改善と運航上の改善があります。 EEXI規制は船主に技術的な改善を要求しているため、一般的にEEXIに準拠することはCIIの改善にもつながります。以前のブログ記事ではEEXIに準拠するためにできることを紹介しました。 運用面では、排出量を削減できる可能性が比較的高い、実行可能な具体的なアクションがいくつかあります。これらのアクションは、既存のソリューションが容易に入手でき、低コストですぐに実行することができます。例えば、運航面での改善としては、ウェザールーティング、Rush-to-Wait現象の回避、タイムリーな船舶のメンテナンスや船体のクリーニングなどが挙げられます。 船の性能や消費量の傾向を監視し、適時メンテナンスや船体洗浄を行うことは、CIIを抑制するための一つの方法です。しかし、これは単に日々の燃料消費量のレポートを見ればいいというものではありません。消費量は、船の速度、喫水、気象条件などによって増減します。それらの要因を補正することで、CIIを改善するための真の知見を得ることができるのです。NAPA Fleet Intelligenceには、船の技術的なパフォーマンスをモニターするための、リアルで使いやすいツールがあります。 まだウェザールーティングソリューションを使用していない船は、今こそ採用すべき時です。当社の研究では、この種のソリューションが大幅な燃料節減につながることがわかっています。例えば、大西洋を横断するタンカーの航海を対象としたレトロオプティマイゼーションの研究 では、15.9%の燃料削減(ひいてはCO2排出量削減)の可能性があることが明らかになりました。この研究では、当初のスケジュールは維持したまま、悪天候(BF4以上)での滞在時間を9.8%削減できた可能性がありました。言い換えれば、ウェザールーティングは大幅な排出量削減に加え、安全性と利益レベルの向上にもつながるということです。 船は航海のうち10%を停泊中に過ごしますが、ジャストインタイムに到着することで排出量を20%削減することができます。 CIIの導入により、Rush-to-Wait現象(最初は速く航行し、港で順番待ちをする傾向)が減少することが期待されます。エネルギー効率の良いゆっくりとした航行で、ジャストインタイムに接岸できるチャンスがあります。この「ジャストインタイム」到着により、排出量を20%削減することができます。しかし、実際には、世界的に標準化されたジャストインタイム到着のシステムに到達するのは非常に複雑です。 それにもかかわらず、この利益のほとんどは、接岸までの全行程を解決しようとするのではなく、待ち行列での到着時間を最適化することで達成されるでしょう。つまり、ジャストインタイム・アライバルから、停泊地に到着する船の頻度をコントロールすることに目標達成のレベルを下げても、かなりの排出削減効果が得られる可能性があるのです。 なぜCIIはそれほど重要なのですか? EEXIだけでは、産業界、ひいては環境に大きな影響を与えることはできません。NAPAでは、EEXIが炭素集約度に与えるグローバルな影響を-5.9%と試算しています。 一方、CIIは、CO2排出量を総合的に考慮しているため、環境への影響がより大きくなる可能性があります。CIIでは、船舶から排出されるすべてのものを対象としているため、アイドリング時間なども含まれます。船舶は停泊中や入港中であっても、補助エンジンなどで必ず何らかのGHGを排出しています。航海に比べれば大したことはないと思われるかもしれませんが、こうした小さな部分の排出量が積み重なっていくのです。 CIIはシンプルな指標だからこそ、大きな可能性を秘めているのです。 NAPAの提案とサポート これからはCIIの評価を上げることが重要になってきます。NAPAでは、CIIを向上させるために、船の技術的な性能を監視したり、天候によるルーティングなど、非効率な作業に取り組むことを推奨しています。 2つの港の間で最も安全かつ効率的に運航するには、個人的な経験だけに頼らず、利用可能な動的データを活用することです。また、最新の船舶性能モデル、気象情報、海図など、NAPA Voyage […]

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EEXIについて– 2023年以降、すべての就航船は新しいエネルギー効率指標を満たす必要がある

NAPA Shipping Solutions、カスタマーサクセスマネージャー、Ossi Mettälä 2021年6月、海洋環境保護委員会Marine Environment Protection Committee (MEPC)で開催された国際海事機関(IMO)のMARPOL条約に新しい修正案が採択され、新しく就航船のエネルギー効率指標(EEXI)および燃費実績の格付け制度(CII)が採択されました。これらは、輸送中の温室効果ガス(GHG)排出量を削減するための世界的な対策の一部となります。 企業コンプライアンスをサポートするNAPAのソリューション EEXIやCIIに準拠する方法はやや複雑ですが、最終的には同じ結論に至ります。燃料を節約し、より効率的に運用するためのツールをフリート全体で使い始めるのが早ければ早いほど、今後数年間の移行が容易になります。 NAPA Voyage Optimizationは、航路最適化により運航効率を向上させるためのソリューションで、本船へのハードウェア搭載や初期投資不要ですぐにお使いいただけます。 また、船体汚損の経時変化のモニタリングや余分な燃料消費と排出を回避するための解析サービスも提供しており、新規制に適応するために船舶全体の脱炭素化をサポート致します。 詳細については、お問い合わせください。 ※このブログ投稿は、2021年9月14日にLinkedInにて公開されております。     日本語で詳細をご希望の方は、下記よりお気軽にお問合せ下さい。

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