Tag: voyage optimization
NAPAと古野電気:フルノPlanning Station 「型式:PS-100」に NAPA Voyage Optimizationを導入し、海上業務をデジタル化
2016年から長年にわたる関係を築いてきたNAPAと古野電気株式会社(以下、 “古野電気” )は、海上業務の進歩を目指し、継続的に協力してきました。この長い協力関係は、今、新たな高みへと至り、船舶会社が航路を最適化し、船舶の性能を向上させる方法を大きく変えつつあります。最新のNAPA Voyage OptimizationのソフトウェアをフルノPlanning Station PS-100に導入することにより、両社の提携は海運業界における効率性、安全性、持続可能性の新たな基準を構築しています。 NAPAの海運向け最新デジタルソリューションで、未来を導く NAPAの35年にわたる海事データ分析とデジタルソリューションの専門知識を、古野電気の先進的な船用電子機器の実績を組み合わせることで、この連携は、船舶会社に唯一無二の航海計画と最適化機能を提供します。 Planning Station PS-100は、燃料消費量と CO₂ 排出量を最小化するため、気象条件や潮流、船舶ごとの性能等の要素を考慮したリアルタイムでの航路最適化機能を新たに搭載しています。 気象情報の更新、AISターゲットの追跡、リアルタイムデータを含む重要な航海情報を集約することで、この統合ソリューションは船員がより情報に基づいた意思決定を行うことを可能にし、安全性と運航効率の両方を大幅に改善します。 船舶運航者へ具体的な価値を生み出す この協力関係は、海事部門全体に恩恵を与えています。船舶運航者は、燃料コストと排出量を削減し、安全性を高める合理化されたデータ主導の航海計画にアクセスできます。また、航海手続きのデジタル化は、環境および安全規制へのコンプライアンスを簡略化し、持続可能な海運への世界的な取り組みに貢献します。 更に、従来の方法からこの統合デジタルシステムへの移行は、生産性と業務の信頼性を高め、より連携の取れた、効率的な海事の未来へと道を開くことになります。 持続可能で革新的な未来への取り組み NAPAと古野電気の提携は、海運業界におけるデジタルトランスフォーメーションを推進するという両社のビジョンが一致していることの証です。それぞれの専門知識を活用することで、両社は効率性、安全性、持続可能性の新しい基準を築き、船主や船舶運航者が環境への責任や優れた運航を優先する未来を切り開くことを可能にします。 NAPA、古野電気ともに、個々の船舶性能を改善させるだけでなく、より持続可能で先進的な海運業界の実現にも貢献しています。 本件に関するお問い合わせ先:
Read Article11月 13, 2024
Norsepower社とNAPAの提携により、高度な性能解析でローターセイルの効率性が向上
NAPAの風力補助推進システム(WAPS)への取り組みは、2015年にNorsepower社と提携して最初の評価プロジェクトを実施した時まで遡ります。それ以降、私たちは風力推進技術の限界に挑み続け、絶えず技術の革新と改良を行い、ソリューションを提供してきました。船舶設計と性能最適化ソリューションの提供において35年以上の実績を持つNAPAは、海運業界が風力補助船の潜在能力を最大限に活用するための支援を行う、リーダー的存在であり続けています。 2022年、NAPA・Norsepower社・住友重機械マリンエンジニアリング (SHI-ME)は、様々な海況や気象条件下で最高の効率を発揮できるよう、ローターセイルを最適化するという共通の目標を掲げ、海運業界の発展に向けて力を合わせています。この提携により、NAPA Voyage Optimizationと船舶性能最適化ツールが Norsepower Rotor Sails™ 技術と統合され、船主の持続可能性への取り組みを支援する、包括的なソリューションが提供されています。 横力と船の動きに関する高度な解析による、ローターセイルの性能向上 しかし私たちはそこで止まりませんでした!この提携による最近のフェーズ2の結果では、より幅広い船舶の反応と気象条件に関するデータを組み込むことで、Norsepower Rotor Sails™ を搭載した船舶の運航性能が大幅に改善されました。これには横方向の力と船の動きに関する高度な解析を伴いますが、それは風、波、潮流などの動的条件における船舶設計の最適化と性能の向上に非常に重要なものです。 このプロジェクトの成功は、海事部門において脱炭素化を加速させるデジタル風力推進の可能性を明らかにし、規制遵守と運航性能の向上の両方を実現することを示しています。 データ駆動型のウェザールーティングにより、更なる風力の効率化 天候パターンを分析し、リアルタイムで航路を最適化することにより、NAPAは船舶が風力をより効率的に活用し、大幅に燃料消費量と排出量を削減できるようにします。NAPAの高いモデリング精度とウェザールーティングにより実現されるこの正確な最適化は、環境への影響を最小化しつつ、大幅なコスト節減をもたらします。NAPAの3D船体設計、ビッグデータ、流体力学計算における35年の経験を活かし、私たちは船舶運航者に風力補助船の効率性を高めるための比類なき知識を提供します。 将来を見据えて:性能精度の向上による、ローターセイルの性能向上 有数な風力推進技術のプロバイダーのひとつであるNorsepower社との提携により、NAPAはローターセイルに特化したソリューションを提供し、高度なウェザールーティングと性能分析を通じて、その効率性を最大限に高めることを可能にしています。NAPAが風、帆、船体性能間の複雑な相互作用をモデル化できることは、大きな強みです。 次の段階では、Norsepower Rotor Sails™ を搭載した船舶の実際のデータを分析し、シミュレーション結果と比較する予定です。これにより、性能モデルの正確性に更に正しい知見をもたらし、風力補助船向けのウェザールーティングソリューションの一流プロバイダーとしてのNAPAのリーダーシップは、さらに強まるでしょう。 本件に関するお問い合わせ先:
Read Article11月 4, 2024
デジタル化と脱炭素化を推進:韓国海事業界向けNAPAの先進ソリューション
2000年代初頭に韓国市場に参入して以来、NAPAは造船会社や海運会社と永続的なパートナーシップを築き、当初から船舶設計の先駆的な取組みに注力してきました。今日、フィンランドに本社を置くソフトウェアとデータサービスのグローバルリーダーとして、NAPAは35年以上の専門知識を韓国に提供し、船舶の設計と運航の両面で成功をもたらすエンドツーエンドのデジタルソリューションを提供しています。 世界有数の海運ハブである韓国は、革新、規制遵守、代替燃料への適応、持続可能性のバランスを取るという重要な課題に直面しています。NAPAのソリューションは、海運のデジタル化と脱炭素化を推進することで、このニーズに応えるよう設計されています。この2つは、世界規模で競争力を維持しようとする韓国企業にとって優先事項です。 韓国の海事業界が直面する主な課題 脱炭素化と環境規制: 排出削減目標の厳格化(FuelEU、EU ETS、CIIなど)により、韓国の海運会社は脱炭素化へのプレッシャーに直面しています。これらの目標を達成するためには、新技術、代替燃料、エネルギー効率の高い運航を採用する必要がありますが、これらの導入には費用と複雑さが伴います。 デジタル化とテクノロジーの統合: 世界的にデジタルトランスフォーメーションが加速する中、韓国の海運業界は効率性と安全性を向上させるため、船隊管理、データ分析、予知保全などのデジタルツールを統合する必要があります。しかし、デジタルソリューションを大規模に採用するには、サイバーセキュリティの確保と初期投資の管理が必要となります。 燃料費の高騰: 燃料費は運航経費の大部分を占め、価格の変動は輸送費を圧迫します。運航の効率化、航海の最適化、場合によっては代替燃料へのシフトなどを通じて燃料消費量を削減する方法を見つけることは、コスト管理にとって極めて重要です。 造船市場競争: 韓国は世界最大の造船国のひとつです。競争力を維持するために、韓国の造船会社は、高効率で環境に配慮した船舶の需要に応えるために、デジタルツインを含む先進的な設計手法を採用し、革新しなければなりません。 代替燃料への適応: LNG、水素、アンモニアなどの低炭素またはゼロカーボン燃料への移行は、技術的・経済的な課題をもたらします。必要なインフラを整備し、既存の船舶を改造し、新しい燃料を確実に利用できるようにすることは、より持続可能な未来への大きなハードルとなっています。 NAPAのソリューションが韓国海事業界のニーズにどう対応するか:船舶の設計から運航まで 韓国の造船メーカーが競争力を維持できるようサポートするため、NAPAは数十年にわたり、HD現代重工業、Hanwha Ocean、サムスン重工業、Korean Registerなど、韓国の大手海事企業の信頼できるパートナーとなっています。あらゆる種類の浮体構造物の設計と解析のための最先端ソリューションを提供することにより、NAPAは最初のコンセプト設計からあらゆる段階で設計者のニーズに応えています。 NAPA Fleet Intelligence・プラットフォームは、安全で効率的な航海のための船舶性能モニタリングと最適化ソリューションを提供します。最新の海事規制(FuelEU、EU ETS、CII)に対応しながら、大幅な燃料節減を可能にし、船舶の効率的で持続可能な運航を支援します。一方、NAPA Voyage Optimizationは、排出量を最小限に抑え、コストを節約し、安全を優先する天候ルーティングサービスを提供します。さらに、NAPAの風力推進システムに特化したソリューションは、韓国の環境保全技術重視の姿勢に合致し、船上での持続可能な推進システムの効率と安全性を最大化します。 規制が厳しくなるにつれ、正確でタイムリーな情報を当局に提供することは、船員、船主、運航会社、管理者にとって非常に重要です。NAPA Logbookは、自動入力されるログエントリー、簡単な記録管理と迅速な報告、法令遵守、基準チェックリストなどにより、この負担を軽減します。 今年の NAPA Studiosの立ち上げは、先進的な韓国市場に特にふさわしいものです。NAPA Studiosにより、韓国企業の具体的な要件に合わせたカスタムデジタルソリューションを可能にする柔軟なプラットフォームを提供することで、日進月歩の業界において競争力を維持することができます。 持続可能な未来のためにNAPAとパートナーシップを:今日から海上業務を強化します 韓国の海事産業がより持続可能でデジタルな未来に向かって進む中、NAPAは献身的なパートナーとしてここにいます。NAPAのソリューションがどのようにお客様の業務を強化し、ビジネスを向上させることができるのか、この航海にぜひご参加ください。
Read Article10月 31, 2024
風力アシスト船の効率を最大限に高める方法とは?
海運業界が二酸化炭素排出量の削減や厳格化する環境規制の遵守に努めているなか、風力推進は船の燃料消費量と排出量を大幅に削減する見込みが高い解決策として、台頭しています。 しかし、風力を利用することはただ単に帆やウイング、凧を設置することではありません―それはまた、風力推進に内在する課題を解決することでもあります。複雑かつ急速に変化する気候パターンから乗組員のトレーニングまで、高度なデジタル技術を統合することで、オペレーターは航路を最適化しながら安全性と復原性を確保し、船の全体効率を高めることができます。 課題1. 複雑な風の扱い 予測不可能な風の中を航行するという複雑な仕事には、事前の緻密な計画と航海を通しての調整の両方が必要です。目まぐるしく変化する風速や風向き、波や潮流を見極め、航海中も常に見直し、最適な航路を決めなければなりません。これはウイング、ローター、帆を最大限に活用するため、適切な速度と角度で風を捉える必要がある風力アシスト船にとって、特に重要なことです。 解決策-NAPA Voyage Optimization 昔ながらの手法や手作業だけに頼るのは、多くの機会損失のリスクがあります。そこで風の変化を理解し、これを船の利益となるように利用するためには高度なデジタル・ツールが必要不可欠です。NAPA Voyage Optimization は、リアルタイムで可能性のある航路や速度プロファイルのバリエーションのシミュレーションと評価をし、これにより、意思決定者は燃料消費と排出ガスを最大限に抑えるための最適な航路を選ぶことができます。 課題2. 不安定な海況 不安定な海況に対処するため、安全性と効率性の両方を確保するためにも、予測不可能な海洋環境に対し、継続的な監視・適応が必要です。 解決策-ウェザールーティング 非常に正確かつ詳細に数時間先の天気を予測できるNAPAのウェザールーティングは、船のオペレーターが急速に変化する風速や風向き、波、潮流に対応する助けとなり、正確な計算結果をリアルタイムで提供します。これにより、予測困難な天候下でも最適な航海が可能になります。 課題3. 高い復原性への要求 高い復原性を求める声に応えるためには、転覆を防止し、乗組員と貨物の両方の安全を確保するためにも、様々な条件下で船が最適なバランスとコントロールを維持しているという保証が必要となります。 風力推進システムは船の重心に影響を与える船上部に重量を増やす傾向があるため、船の安全性や復原性を管理することは、より一層重要なこととなります。そこで、高度なデジタルシステムが重要な役割を果たします。 解決策-NAPA StabilityとNAPA Loading Computer NAPA Stability と NAPA Loading Computer はこれらの要因を考慮し、風力アシスト船について、運航中の復原性に関するあらゆる基準を個々に検証することができます。これは、例えば、航海中の風速を考慮し、帆と横風から船の最大傾斜の動きなども含みます。 課題4. 排出ガス削減量の最大化 次の課題は、排出ガスの削減量を最大化することです。これは、例えば、最高のCII スコアを取得したり、EU ETS と FuelEU 下でのコストを最小限に抑えたりすることがカギとなります。そのためには、運航全体を通して風力推進システムを最大限に活用するための戦略と技術を導入する必要があります。 解決策-風力推進とNAPA Voyage Optimizationの組み合わせ 風力推進システムを、船が最適な風を捉えることができる航路最適化システムと組み合わせれば、容易に解決できます。 実際、モデリング研究では、風力推進による排出削減の潜在能力を最大限に引き出すためにはウェザールーティングが不可欠であることを裏付けるデータに基づく証拠が示されています。例えば、NAPA・住友・Norsepowerの共同研究では、ローターセイルとNAPA Voyage Optimization を組み合わせることで、平均で最大28%の排出削減が可能となり、そのうち12%がウェザールーティングによるものであることが示されています。 マンチェスター大学による2023年の研究では、航路の最適化により、風速と風向きが特に良好な「理想的な」航路では、二酸化炭素排出量を30%以上削減できると示しています。また、同研究ですべての航路を平均し、ローターセイルのみを使用した場合の平均排出削減率は10.8%だったのに対し、NAPA Voyage Optimizationを併用した場合は17.7%に増加したことが分りました。 […]
Read Article10月 3, 2024
Union Marine Management ServicesがNAPA Voyage OptimizationとNAPA CII Simulator の展開について合意
デジタルインテグレーションに関する新たなパートナーシップにより、55隻のばら積み貨物船の排出量を削減し、コンプライアンスを強化 ヘルシンキとシンガポール、 2024年7月4日 – フィンランドの海事ソフトウェア・プロバイダーであるNAPAと、シンガポールを拠点とする船舶管理会社であるUnion Marine Management Services (UMMS)間で新たな契約が合意され、NAPA Voyage OptimizationとCII SimulatorがUMMSが管理する55隻に展開されます。 NAPA Voyage Optimizationを船上で使用することで、世界中で運航されている25,000から180,000重量トン(DWT) のばら積み貨物船において、温室効果ガス(GHG)排出量を推定平均5~10%削減できる可能性があります。 本契約に基づき、NAPAのVoyage OptimizationとCII Simulatorのシステムは、UMMSの既存の社内船舶管理ウェブポータルIntuitShipに統合され、船主は同プラットフォームから直接アクセスできるようになります。このNAPAの2つのツールが55隻の船舶で使用されることについて、個々の船主とは既に正式な契約が成立しています。 これにより、UMMSが管理する船隊の約20の船主が、NAPA Voyage Optimizationを使用し、船舶の燃料消費量とそれに伴うGHG排出量を削減できるようになります。また、天候や海況に関するリアルタイムのデータを利用し、安全性を確保しつつ、コストと船舶の環境負荷を最小化するための最適な航路と速度プロファイルの提案がなされます。 加えて、NAPA CII Simulatorは船主があらゆる航路、用船期間、または年度末の各船舶のCII ランクを予測し、さまざまな措置が船舶の評価に与える影響をモデル化することを可能にします。これにより、船主は規制が強化される中、船舶のCII を積極的に管理し、目標数値内に維持することができるようになり、更にEU ETSのコストも予測できるようになります。 UMMSのManaging DirectorであるVinay Guptaは、次のように述べています: 「CII、EU ETS、そして間もなく採用されるFuelEU Maritimeといった新しい規制の導入に伴い、船主は燃料消費量と温室効果ガス排出量を即座に削減できるデジタル技術への関心を高めています。このような理由から、当社はNAPAと提携し、 彼らの整備された実績のあるソリューションを当社の既存のプラットフォームに統合し、お客様である船主の脱炭素化への道のりを積極的にサポートします。航路最適化とシュミレーション・ツールによって達成される業務改善は、将来性のある船隊、コンプライアンスの強化、ビジネスの繁栄に不可欠なものです 。」 NAPAのShipping Solutions のExecutive Vice President であるPekka Pakkanenは、次のように述べています: 「船舶から排出される温室効果ガスを削減するため、現実的で実用的、かつ速やかなソリューションを提供できるデジタル化は、脱炭素化の成功には不可欠です。デジタル化により、見識を磨き、船上から陸上にいたるまで、業界のニーズに応える真の統合ソリューションを創り、海運業界における脱炭素化への取り組みの橋渡し役として機能することができます。」 編集者の方々へ Union Marine Management Services (UMMS) Union Marine Management Services […]
Read Article7月 4, 2024
飯野海運、NAPA Voyage Optimization(航路最適化システム)の導入を決定
風力推進補助装置(ローターセイル)との組み合わせで更なるコスト削減を実現 日本・東京ー 2024年4月11日ー飯野海運株式会社 (以下、飯野海運)はこの度、海事ソフトウェアとデータサービスのエキスパートであるNAPAと、Norsepower社製の風力推進補助装置(以下、ローターセイル)を搭載した2隻の飯野海運保有の船舶にNAPA Voyage Optimization(以下、本ツール)を導入することで合意しました。本ツールのウェザー・ルーティング(*¹)機能を活用することで、ローターセイルによる燃料消費削減の効果を最大化し、温室効果ガス(Green House Gas:GHG)の排出を最小限に抑えることができます。 本ツールは、飯野海運保有のVLGC(Very Large Gas Carrier)1隻と石炭専用船1隻に導入を予定しています。ローターセイルによる運航効率の向上およびGHG排出削減の効果を最大限発揮するため、本ツールは今年の第2四半期から高度なシミュレーション、評価、および航路・運航速度の最適化ツールとして活用され、様々な気象・海象条件の下であらゆる航路におけるパフォーマンスを包括的に比較できるようになります。 ローターセイルの搭載だけでも両船はそれぞれ約3~4%の燃料消費量とCO₂排出量の削減が見込まれていますが、NAPAとのコラボレーションにより、運航上の意思決定に役立てるために航海の最適化支援を活用し、また、高度なウェザー・ルーティング機能とローターセイルを組み合わせることで、CO₂排出量の削減率をさらに3〜10%引き上げることを目指しています。 飯野海運は、2023年5月に発表した中期経営計画 “The Adventure to Our Sustainable Future “においてテーマに掲げるカーボンニュートラルへの挑戦に取り組んでいます。具体的なコスト削減を図り、デジタル技術を駆使して航路を最適化することで投資利益率を最大化し、さらなる脱炭素化への取組みや設計・運航の革新を推進していきます。 <飯野海運 取締役 専務執行役員 小薗江隆一 コメント> 「NAPA社のデータに関する洞察力と専門知識は、当社の脱炭素化戦略を推進し、投資利益率を最大化する上で非常に貴重なものです。当社の船舶がどのような性能を発揮するか、どれだけの燃料を必要とするか、どれほどの排出量となるかなど、航海が開始する前の段階でシミュレーションできることは、市場のボラティリティが高まり、規制が強化されている今、極めて重要な知見です」 <NAPA Pekka Pakkanen, Executive Vice President for Shipping Solutions コメント> 「脱炭素化に向けて、海運業界全体が協力し、新たな道を開いています。当社が飯野海運の風力推進の可能性を最大限に引き出すための役割を果たせることを誇りに思います。このパートナーシップは、飯野海運の環境に対する意欲的な取組みを推進し、より多くの船主やオペレーターに海運のエネルギー転換加速のための投資を促す上で重要な役割を果たすことになります」 「航海の最適化と風力推進を組み合わせることで、燃料削減を大幅に達成することができます。潜在能力を引き出し、相互連携を強化し、より効率的で環境に優しく、安全な航海海運を実現すべく、データを活用するのです」 (*¹)ウェザー・ルーティング 船舶が航海中に遭遇する気象や海象を予測し、船舶の状態や性能・到着時間などを考慮して、安全性・快適性・燃料消費量・最短航海時間などの項目一つあるいはそれらの組み合わされた評価基準により最適な航路を設定すること。 ***** NAPAについて NAPAは、グローバルな海運業界向けのソフトウェアとデジタルサービスのリーディングプロバイダーであり、データサイエンスを活用して、より安全で、より持続可能で、将来にわたって有効な船舶運航を実現しています。 船舶設計のためのスマートソリューションを提供するために1989年に設立され、現在では同社の顧客が建造する新造船の90%以上に採用されるなど、船舶建造において世界的な基準となっています。現在、同社の専門知識は船舶のライフサイクル全体に及び、船舶設計から船舶の運航安全性と効率に至るまで網羅しています。世界中の商船約3,000隻が同社の安全性と効率性向上のためのソリューションを搭載しており、これには海上での安全管理に積極的に取り組むデジタル船舶復原性システム、新たな運航効率を導き出すための知見を提供するクラウドベースのパフォーマンスモニタリング、そして航海最適化ソリューションが含まれています。 フィンランドに本社を置く同社は、200人の専門家を擁し、日本、韓国、中国、シンガポール、米国、ドイツ、ギリシャ、ルーマニア、インドの拠点を通じ、世界中で事業を展開しています。 詳細は、NAPAウェブサイト(www.napa.fi)をご覧ください。 飯野海運について 飯野海運は 1899 年創業の東京に本社を置く海運会社です。飯野海運グループは、原油、LNG、LPG、石油化学製品、乾貨物などのエネルギー資源およびその関連製品の輸送に特化した船主およびオペレーターとして、全世界で輸送サービスを展開しており、2023年 12 月現在、大型原油タンカー4 […]
Read Article4月 11, 2024
SEA Japan期間中のNAPA Shipping Solutionセミナーおよびイベントについて
NAPAは2024年4月10日(水)~12日(金)の3日間、東京で開催されるSea Japan会期中に3つのイベントに参加します。NAPA Shipping Solutionセミナー(NAPA主催)、NAPA Sea Japan 2024(出展)、Sea Japanパネルディスカッション「海事産業における働き方改革・女性キャリア形成」(登壇)です。 ぜひ下記の詳細をご覧ください。 1. NAPA Shipping Solutionセミナー 2024年4月12日(金)Sea Japan最終日に開催されるNAPA Shipping Solutionセミナーに、日頃お世話になっているお客様、パートナー様、Sea Japanにご来場の皆様をご招待いたします。本セミナーは、Sea Japan会場から徒歩15分の東京ベイ有明ワシントンホテルにて(最寄りの東京ビッグサイト駅より徒歩3分です)、午前11時より開催いたします。本セミナーは、NAPAの最新技術や実用的なソリューションについて、より深くご理解いただくことを目的としており、NAPAの潜在的なパートナーや既存のパートナーの皆様を対象としています。このセミナーには、ネットワーキングやディスカッションを促進するための昼食が含まれています。 日時:2024年4月12日(金) 11 AM – 1 PM(昼食を含む) 場所:東京ベイ有明ワシントンホテル 東京都江東区有明3-7-11 Google map 会場:アイリス セミナー内容 脱炭素化 丸紅との共同プレゼンテーションを行います。ここでは、NAPA Voyage Optimization(航路最適化ソリューション)を使った脱炭素化の実用例と今後の丸紅とのパートナーシップについてご紹介します。 CIIおよびEU ETSにおける規制遵守 日本海事協会との共同プレゼンテーションを行います。昨今のCIIおよびEU ETSについてデジタルツールを活用し、そのプロセスを出来る限り簡素化し、透明性を高めながら管理し易い方法をご紹介します。 デジタル技術で風力推進船の運航を効率化 住友重機械マリンエンジニアリングとNorsepower(フィンランドの風力推進装置メーカー)とのコラボレーションを紹介しながら、風力推進装置を搭載計画している船がNAPAが提供するデジタルソリューションを通じて、いかに環境に優しい未来への道を切り開いているかをご紹介します。 セミナーの言語と招待講演者 本セミナーは日本語と英語、両方でプレゼンテーションを行う予定です。英語でのプレゼンテーション時はリアルタイムで日本語に通訳されます。 また、日本海事協会、丸紅、住友重機械マリンエンジニアリング、Norsepowerといった業界大手とのコラボレーションの実例とともに、NAPA Finlandからも講演者が登壇し、それぞれの専門知識と経験を交えてご紹介します。 セミナーのお申し込み NAPA Shipping Solutionセミナーにぜひ参加し、クリーンエネルギーとイノベーションにおける海運業界の将来について理解を深めましょう。参加には事前登録が必要です。登録は、本ウェブページ右側の緑色の登録ボタンをクリックするか、ウェブページを最後までスクロールしてください。皆様のご参加を心よりお待ちしております! 2. 「Sea Japan 2024」出展 NAPAは東京で開催されるSea […]
Read Article3月 5, 2024
TA-HO Marine Corporation (達和航運)、GHG排出削減とフリート管理の向上を目指してデジタル化に投資
運用プロファイルの最適化で4%の燃料削減を実証、更なるサステナビリティを加速
Read Article2月 2, 2024
AllseasがNAPAと連携:持続可能な航海を追求、厳しい海上環境での効率的な運航を実現
海上エネルギー市場での世界をリードする請負業者が、海事ソフトウェアおよびデータ分析の専門家と連携するとどうなるのでしょうか?温暖な気象下で安全性を確保しつつ、温室効果ガス排出を削減するためのより効率的な航海が実現します。NAPAがどのようにAllseasと連携し、デジタル技術を活用してより環境に優しい運航を実現しているかを詳しく見てみましょう。 Allseasの課題:予測不可能な海域での複雑な運航 Allseasの運航は、オフショアでの持ち上げおよび敷設作業の複雑なタスクに焦点を当てており、正確な実行だけでなく、急激に変化する海洋環境に対する習熟も求められます。焦点は単なる運航に留まらず、気象、海洋状態、および運用効率の制約の下で複雑な設備の提供におよびます。 最適な航路:NAPAのイノヴェーティブなソリューション これらの課題を踏まえ、NAPAは先進的な気象ルーティングソフトウェアであるNAPA Voyage OptimizationをAllseasの10隻の船舶に導入しました。このソフトウェアは、ユーザーから提供される様々なパラメータを考慮に入れた洗練されたアルゴリズムに基づいており、予測を活用して海や気象条件に基づいて最も速く、最も燃料効率の高い航海を計算します。 AllseasのR&Dエンジニア、Jaap Jan van Senden氏は、NAPAのソリューションの効果に満足しています。「成功裏なトライアルの後、AllseasはNAPA Voyage Optimizationソフトウェアを導入しました。このソフトウェアは予測を使用し、ユーザーが提供するパラメータに基づいて最適な航路を計算します。ソフトウェアに船舶が事前にプログラムされ、船舶の燃料使用に基づく継続的な更新が行われるため、設定が簡単で使いやすいのが特長です。これは特に、当社の船舶が標準的でない場合に有益です。」 具体的な進展:燃料および排出物の削減 NAPAのソリューションの導入により、Allseasに具体的なメリットをもたらしました。潮流を有効活用するだけでなく、特にデリック構造に対抗する可能性のある向かい風を効果的に回避しています。 その結果、1航海あたりの平均燃料削減率は2-5%となり、これはAllseasが環境への影響を最小限に抑えるというコミットメントにおいて重要な前進です。運用効率を最適化することで、Allseasは自社の運用およびサプライチェーン全体での排出物を減少させています。 目的地と同じくらい航海が重要な世界において、NAPAとAllseasは共に旅を始め、次世代デジタル技術を活用して、運用の炭素排出量を削減する効率的な航海の道を開拓しています。この協力は、デジタル技術が単なる運用の向上だけでなく、環境パフォーマンスの向上にも寄与するという考えを強化しています。海事分野で脱炭素の旅に乗り出す企業にとって、NAPAは安心できるパートナーとして共に安全で持続可能な航路を描く用意があります。 NAPAの最高水準の海事技術が貴社のビジネスにどれほど貢献できるか、ぜひご確認ください!
Read Article12月 14, 2023
EU ETSの既知と未知を航海する
あと100日足らずで、欧州発着または欧州域内を航行する商船にとって大きな変化が起こります。EU域内排出量取引制度(EU ETS)の海運への拡大により、海運業界は初めて温室効果ガス排出量の支払いを義務付けられることになります。この新時代に参入することは容易なことではありませんが、適切なデータがあれば、海運は先手を打つことができます。
Read Article10月 30, 2023
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